コラム

自動車整備士の給料は低いって本当?車好きは整備士になるべきではないというお話

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この記事を見に来てくれているという事は少なくとも自動車整備士の仕事内容や整備士の給料などの待遇に興味があるということでしょうか。

自動車整備士に憧れを抱く若者に対してはいきなり辛辣なアドバイスになってしまいますが、自動車整備士の仕事はいわゆる3K(キツイ・汚い・危険)と言われており、その上で給料も低く残業も多いと何一ついいことがない仕事だとも言われています。

自動車といえば日本を代表する産業で、国産メーカーは世界からも高い評価を受けておりさぞ景気のいい業界なのかと思いがちですが自動車整備業界にあっては全くもってその限りではありません。

そこでこの記事では、実際にディーラーで整備士として働いていた私が感じた自動車整備士の実態を記していきたいと思います。

Contents

自動車整備士の給料は驚くほど低い

自動車整備士の給料は低いという話はよく聞くかと思いますが、これはある程度事実で国家資格が必要な仕事なのにも関わらず驚くほど低いです。

自動車整備士の場合、まずどんなところに就職することができるかが給料の大小を分ける大きなポイントとなってきます。

町の修理工場やガソリンスタンドなどよりも大手ディーラーの方が当然給料は良いですし、大手ディーラーであっても人口の少ない田舎よりも人口の多い関東に近ければ近いほどその給料は高くなる傾向があります。

厚生労働省が発表した「平成28年賃金構造基本統計調査」によると、自動車整備士の毎月の給料(月給)は約29万円で年収は約418万円とのことです。

これだけ見ると思ったよりも悪くないと思うかもしれませんが、これはあくまでも平均なので40~50代でも現役を続けている大ベテランを含んだ数字だということを考えると、働き盛りの20~30代はよくて20万円前半といったところでしょうか。

これを多いとみるか少ないとみるかは各々異なることだとは思いますが、実際に現場で働いていた身からすると全くもって割に合っていないと思います。

私が専門学校を卒業して新卒で就職した国産ディーラーでは初任給はおよそ15万円程度だったでしょうか。もちろん交通費や資格手当などもすべて含まれてこの数字です。

当時、自分と10歳近く年の離れている先輩の給料を見た時にほとんど違いがなかったのを知って驚愕した記憶があります。

自動車整備士の仕事は驚くほど大変

力仕事と繊細な仕事が入り混じっている

最初にも書きましたが自動車整備士の仕事は世間では3Kといわれている(キツイ・汚い・危険)といった仕事がメインです。

多種多様なオイルや油を扱うので全身油まみれになりますし、エンジンやミッションの乗せ降ろし、タイヤやホイールなどの取り付けなどある程度の筋力と体力が無いと仕事が成り立ちません。

かと思えばETCやカーナビの取り付け、最近ではドライブレコーダーの取り付けも増えましたが、車の内装に一切の傷をつけることも許されない繊細な作業も必要とされるなど神経質な仕事もこなさなくてはなりません。

特に新車の作業を行うときはほんの少しの傷でもクレームに繋がってしまう恐れがあるのでそれはそれは本当に神経がすり減ります。

体育会系特有の根性論や精神論がまかり通っている

整備士というよりも業界そのものが体育会系そのもののブラック気質なので精神論や根性論が平気でまかり通っています。

加えて、夏場は冷房無しでとても暑いですし冬場は暖房無しでとても寒いです。あまりの忙しさに現場は常にピリピリとしていて正直職場の空気もよくありません。

よく言われるようなスパナが飛んでくることはありませんでしたが、何かあると「お前はさぁ!!!」とすぐ蹴り飛ばされました。

工場内を歩いているとお客様から呑気に仕事をしているように思われるので走らなくてはいけないと、工場内では歩くことを禁止されていました。

お腹が痛くて5分でもトイレに籠っていると「いつまで仕事サボってんだぁ!!!」と怒鳴られもしました。

私はどちらかといえば体育会系ではなかったので、こういった精神論や根性論には全くついていけませんでした。現場が忙しいのはしょうがないかもしれませんがもっと和やかに仕事がしたかったですね。

自動車のハイテク化が進み常に新しい知識が必要となる

また、最近の自動車はハイブリッドを始め電気自動車などハイテク化した自動車ばかりで故障修理の原因探求も専用の故障診断気を使いこなさないと手を付けることすらできません。

修理内容としても故障した部品を修理・整備するよりも故障した部品そのものを交換する場合が多く今の自動車整備士はエンジニアではなくチェンジニアだと揶揄されていることをご存知の方もいるのではないでしょうか?

メーカーで開催される勉強会に定期的に参加することができるので最新の知識を身につけることはできるのですが、現代のコンビニ店員と同じように仕事はより複雑に高度な内容になっていくのに給料や待遇はちっとも上がることはないのです。

自動車整備士は営業の卵として扱われる

さらに現代の整備士は現場仕事以外にも求められる仕事が非常に多く、部品の発注や伝票の作成、お客様宅への納車や引取、整備した車の点検内容をお客様に直接説明したり点検整備後の調子伺いの連絡など、一昔前の職人のように入庫した自動車の整備を黙々としていればいいだけという時代ではありません。

それ、明らかに営業の仕事でしょう?と思うようなこともやらなくてはいけません。これには理由があって、お客様と自動車の話をする際に営業よりも整備士の方が車について詳しいので色々と納得してくれるのです。

私は入社試験の時に面接官からこう言われました。

営業1本しかやっていない人よりも整備士を経験してから営業になった人の方が明らかに成績がいい。

これからの整備士は現場でただ作業をしていればいいという時代ではなく、営業もしなくてはいけない。

うちでは整備士を数年経験したらその後営業になってもらう可能性が高いがその覚悟はありますか?

そうなんです。特に整備士を希望する人は元々自動車が好きな人がきわめて多いですし、実際に整備の現場で車を触っていた人の方が営業1本の人よりも圧倒的に車に対する知識が豊富なのでお客様と話をしていても明らかに信頼をしてくれるんですよ。

これは自分でも実際にお客様と話をしていて感じることでもありました。よくお客様から「営業は何にも分かってなくさ~」なんて愚痴を聞かされたりなんてこともありました。

時には営業ではなく整備士を指名して「この人がしっかりと整備してくれるからここで車を買い換えたい」と車の買い替えをしてくれるお客様もいたのです。

それでも整備士の給料なんてたったの15万ぽっちなんですよ。営業は車を売れば売るだけインセンティブがつくので給料も上がりますが、整備士は月に何十台もの車検整備をおこなっても、お客様が指名で車を買ってくれても1円のインセンティブもつかないんです。

営業がスケジュールもろくに確認せずに明らかに無理して取ってきた仕事を毎日日付が変わるような時間まで残業してもたったの1円もインセンティブなんてつかないんですよ。

私は新卒として現場に配属されて1か月後には深夜の2時~3時を過ぎるまで帰らせてもらえませんでした。(配属先が県内トップの売り上げを争う激戦区だったのでその影響があるのでしょうが・・。)

自動車整備士の待遇に不満があるなら転職するべき

上記のように自動車整備士の待遇というのは驚くほど悪いというのが実際にディーラーで整備士として働いていた私の感じるところです。

待遇が悪いというよりも扱いが雑とでもいいましょうか。とてもじゃないですが国家資格が必要な仕事だとは思えませんでした。

さらに悪いことにこの待遇というのは今後よくなることはないのではないかと私は思っています。だって考えてみてください。

これからの日本は少子高齢化が進むわけですよ。加えて最近の若い人たちは車を所持するということにあまり必要性を感じていません。

レンタカーやカーシェアの人気が物語っているように若者は必ずしも車を所有しなくてはいけないという従来の考え方に否定的な事がわかります。

つまりこれからは自動車はどんどん売れなくなるという事です。車が売れなくなれば当然整備士の仕事は少なくなります。唯でさえ雑な扱いが更に雑になる未来が見えてしまいますよね。

だからこそ「そのうちこの業界もよくなるんじゃないか」という淡い期待を抱くよりも、自動車整備士の現状に不満があるならば思い切って転職に踏み切ったほうがいいのではなかと私は思います。

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自動車が好きな人こそ整備士にはなってはいけない

最後に簡単にまとめると、あくまでも私個人の考えですが自動車が好きな人こそ整備士にはなってはいけないと声を大にして言いたいです。

専門学校を卒業して整備士になった友人たちは今現在誰一人として整備士を続けていません。それどころかあんなに大好きだった自動車を嫌いになってしまった人さえ存在します。

自分の好きなクルマや憧れていたクルマを整備したりカスタムしたりするのは本当に楽しいことだと思います。だからこそクルマ弄りは趣味にとどめておくべきではないのかなと。

幸いにして現代ではインターネットを通じて車の整備方法やカスタム方法など探す気になればいくらでも探し出すことができます。無理して整備士になる必要はないんです。

自動車整備業界は今、深刻な整備士不足に陥っています。でもそんなのこんな酷い扱いをしていたら当り前のことじゃないですか。人手不足になるのは当然のことですよ。

最近は整備士を大切に扱ってくれる会社が増えている

最近、自動車整備業界を取り巻く環境が大きく変化しています。

この記事でも書いている通り、今までの自動車整備士は給料が低く休日も少ないとても大変な仕事でした。

ですが、そんなブラックさからか整備業界は今深刻な人手不足に陥っています。

そしてその人手不足の影響からか給料を高くしないと整備士が集まらなくなっており、今までとは比較にならないほどの給料をもらえるケースが増えてきました。

今、自動車整備業界全体がホワイト化してきており、就職先や転職先を間違えなければ整備士でも30~40万以上の給料を稼ぐことも可能なほどです。

詳細についてはこちらの記事「自動車整備士の給料が低いというのはもう古い?!自動車整備士への転職がおすすめな理由」をご覧ください。

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